鍛えてもマッチョらない遅筋の秘密【基礎代謝向上】
体力がある人とない人の体の違い
世界陸上の長距離選手の走りをご覧になったことはありますか?
彼らは100mを15秒のペースで5km走り続けることができます。
一般人からすれば全速力のスピードでも長時間走り続けられるのは遅筋が極限まで鍛えられているから。
面白いのは100m等の短距離走でも長距離走の時とスピードがそれほど変わらないのです。
速筋を意識して走ることに慣れていないのですね(走り方が違う点もあります)。
ボディメイクの上で速筋遅筋を意識することは非常に大切ですので、少しでも参考になれば嬉しいです。
太くなる速筋・持久力の遅筋
筋肉には速筋と遅筋があります。
速筋は瞬発的に大きな力を出すときに活躍するのに対して、遅筋は大きな力は出せませんが持久力があることが特徴です。
限界の重さでベンチプレスをすることで筋肉が大きくなった時は速筋が太く、たくましく成長し、筋力が増大していることを意味します。
筋肉が太くなれば出力されるエネルギーは大きくなりますね。
逆に鍛えなければ細くなる性質も持ちます。
回数よりも1回の負荷の限界を意識するトレーニングは速筋のトレーニングだと思ってください。
体を大きくしたい、筋肉むきむきになりたいのなら速筋を意識したトレーニングを行なっていることでしょう。
遅筋を鍛えるメリット
では遅筋は鍛えるとどうなるか。
遅筋は激しく鍛えても速筋のように太くなったりはしませんが、代わりにエネルギー生産効率が高まります。
筋繊維内にはミトコンドリアというものが存在します。
理科の授業で習ったかと思いますが、あの赤いやつです。
ミトコンドリアには筋肉を動かす生命に欠かせない働きがあり、その動力源となるのがアデノシン三リン酸と言う物質です。
車で例えるならアデノシン三リン酸はガソリンだと思ってください。
ミトコンドリアはこのガソリンを基に筋肉を動かし続けるのですが、なんとそのガソリンを自ら生成する能力も持っています。
外部からはもちろん、自らエネルギーを生み出すハイブリッド車みたいなもんですね。
ガソリンを生成するのに必要なのが糖と脂肪です。
- 筋肉の持久力の基の一つがミトコンドリア
- ミトコンドリアを動かすのがアデノシン三リン酸
- ミトコンドリアはアデノシン三リン酸を生成する能力がある
- 生成する原料は糖と脂肪と酸素
持久走をする(ミトコンドリアが働く)と体内に蓄えられた脂肪や糖が動力源として活用されることから、”有酸素運動で脂肪が燃える”なんて言われるわけです。
さらに持久走等によって遅筋が鍛えられると毛細血管の量が増えます。
量が増えればミトコンドリアに届く酸素の量は多くなり、より効率的にアデノシン三リン酸を生成し、より長い時間筋肉を動かし続けることができるのです。
動かし続ければ脂肪もたくさんエネルギーとして活用されるようになる、、、!
と言うわけで速筋のトレーニングばかりではいけません!
かっこよくボディメイクするには有酸素運動を取り入れることが近道なのです!
肉体改造にトレーニングは必須
ボディビルのようにひたすら体を大きくしたいのなら速筋を意識したトレーニングが重要になるかと思います。
しかし筋肉を大きくするのではなく、私のように”自然体で引き締まった肉体づくりをするボディメイク”を目標としているのならば遅筋を意識した持久トレーニングも取り入れなければなりません。
走るだけが持久というわけではなく、例えばベンチプレスをやる際はMAXの重さではなく30回くらいで限界がくるくらいの重さで行うとか。
荷重でスクワットするのではなく、無手の状態で回数を行うとか。
部位によってやり方は様々ですが”数をこなす”ことが大切です。
前述した通り、遅筋を鍛えればよりたくさんのエネルギー(糖や脂肪)を消費できる肉体に変化します。
前回の記事で腹筋の割り方について書きましたが、一般人が健康に体を引き締めるには食事制限よりも遅筋です。
遅筋を鍛えれば体は引き締まります。
ソースは毎晩暴飲暴食する私です(←内臓に悪いので直そうとは思ってます><)。
外部の栄養で肉体改造するよりもトレーニングで長期的に体型を維持できる肉体改造をしましょう!